2液型ポリウレタン(2K PU)木部塗料は、水酸基を持つ樹脂(水酸基アクリル、アルキド、ポリエステルの溶液または分散体)を主剤A、多官能イソシアレート プレポリマー硬化剤をB剤とし、現場で計量Mixing後に—NCOと—OHの付加反応でRoom Temperature架橋させるファニチャー仕上げ塗料です。1液型の揮発乾燥と異なり、塗膜Performanceは主にMixing比、Mixing後の使用制限時間、硬化条件に左右され、溶剤の放出だけでは決まりません。
要点: Performanceを支配する変数は NCO/OH モル比(イソシアネートインデックス) です。溶剤型は通常 1.05~1.15。1.0 未満では架橋不足で塗膜が軟らかくべたつき、1.2 超では遊離—NCO が残って CO₂ 気泡や感作リスクを高めます。Mixing後の使用制限時間は数時間。白・淡色の上塗りには芳香族 TDI/MDI の黄変を避けるため脂肪族硬化剤(HDI・IPDI)を用います。根拠規格:GB/T 23997-2009、GB 18581-2020、GB/T 23987-2009。
1. 硬化機構
Mixing後、水酸基の酸素がイソシアレート基を求核攻撃してウレタン結合 —NH—CO—O— を形成します。25 ℃での速度定数は 10⁻²~10⁻⁴ L/(mol·s) 程度の中速反応で、数時間の作業可能時間が生まれます。一方、空気中の水分は—NCO と競合反応(H₂O + —NCO → —NH₂ + CO₂、さらに尿素)し、有効 NCO を消費して CO₂ 微細気泡を残すことがあるため、調合・Application・硬化の全工事で水分管理が要点になります。
触媒の選択性
有機スズ触媒(DBTDL など)は—NCO/—OH 反応を優先し気泡が少ない一方、第三アミンは—NCO/水反応を促進し CO₂ 気泡を拡大するため、高光沢上塗りでは避けられます。Humidityが高いほど乾燥・塗り重ね可能時間が短くなります。
2. 主要データ
GB/T 23997-2009、GB 18581-2020、GB/T 23987-2009 より。
- 乾燥時間(GB/T 23997-2009):指触乾燥 ≤ 1 h、半硬乾 ≤ 24 h。
- Mixing ratio:溶剤型 NCO/OH 1.05~1.15、水系 2K PU は 1.2~1.5。
- 使用制限時間:溶剤型は数時間、水系は実測で約 4~6 h、限界付近で有効—NCO の約 3 割が消費。
- 付着性(ひっかき法 GB/T 9286):1 級以下。
- 耐摩耗:750 g/500 回転で質量損失 ≤ 0.050 g(上塗り)。
- 耐黄変(GB/T 23987-2009:UVA-340、黒板Temperature (60±3) ℃、放射照度 0.68 W/m²、連続照射 168 h):ΔE ≤ 3.0(クリア)/≤ 6.0(色付)。
- VOC(GB 18581-2020):≤ 500 g/L(上塗り)、≤ 550 g/L(下塗り)。
- 遊離 TDI(GB 18581-2020):≤ 0.4 %(クリア)/≤ 0.7 %(色付)。
- 溶出Heavy metals(GB 18581-2020):鉛 ≤ 90、カドミウム ≤ 75、クロム ≤ 60、水銀 ≤ 60 mg/kg。
3. NCO/OH モル比:架橋Densityを決める中核パラメータ
なぜ NCO をやや過剰に設計するか
化学量論上は 1.0 で両官能基がちょうど反応しますが、Application環境の微量水が—NCO を消費するため、溶剤型では通常 1.05~1.15 とし、水の消費補償と尿素構造による追加架橋でかたさ・耐薬品性を高めます。比はポリオールの水酸基価(mgKOH/g)と硬化剤の—NCO 含有率から当量計算すべきで、「硬化剤を多くすれば硬くなる」ではありません。
範囲外にした場合の影響
- NCO/OH < 1.0(OH 過剰):架橋不足で軟らかくべたつき、Water-Resistant・耐溶剤性が低下。
- NCO/OH > 1.2(NCO 大過剰):遊離—NCO が空気中の水分と長期反応し CO₂ 気泡(ピンホール)と脆い尿素域を生む上、感作物質としてのHealth・コンプライアンス上の懸念が出ます。
水系は水の—NCO 消費が大きいため、実効架橋を溶剤型並みに保つにはみかけの比を高めに設計する必要があり、これが計算ミスの多い箇所です。
4. 使用制限時間と現場のApplicationウィンドウ
使用制限時間はMixing後、Viscosityが上がってApplication不能になるまでの時間です。ファニチャーラインでは少量・頻回の調合で窗口内に収めます。超過するとレベリングが悪化し、オレンジピールやクレーターが出ます。Viscosityや光沢だけでは判断しにくく、公開研究ではヘイズ(曇り)と振り子かたさが—NCO 消費をよく反映します。
塗り重ねウィンドウとの関係
塗り重ねは指触乾燥後かつ完全架橋前に行い、層間付着を確保します。完全に架橋した後に塗る場合は先に足付け(研磨)が必要です。GB/T 23997-2009 の半硬乾 ≤ 24 h は段取りの上限目安です。
5. 硬化剤の選定:脂肪族と芳香族
| 硬化剤 | Weather-Resistant性/黄変 | —NCO 含有率(目安) | 反応性 | ファニチャー用途 |
|---|---|---|---|---|
| HDI 三量体(脂肪族) | 優、黄変しにくい | 約 21~23 % | 中 | 白・淡色の上塗り |
| IPDI/水素添加 MDI(脂環族) | 優 | 約 15~25 %(プレポリマー) | やや低め(立体障害) | Weather-Resistantと耐薬品の両立 |
| TDI 付加物(芳香族) | 低、黄変しやすい | 約 12~14 % | 高 | 濃色の下塗り |
| 重合 MDI(芳香族) | 低、黄変しやすい | 約 15~25 %(プレポリマー) | 高 | 高反応系、上塗り下で遮光 |
白・淡色のファニチャー上塗りは脂肪族(HDI)または脂環族硬化剤を優先し、芳香族の TDI/MDI は紫外線で黄変するため、濃色面や上塗りで遮蔽される下塗りに限定します。
6. かたさの発現と養生時間
鉛筆かたさ・振り子かたさは半硬乾で頭打ちにならず、Room Temperatureで架橋網目が緻密化を続け、24 h 前後で実用かたさ、約 7 日で安定に近づきます。梱包・積層・検査の工事は後硬化を織り込む必要があります。穏やかな加温は硬化を促しますが、急激な昇温は水分と CO₂ 気泡を拡大するためHumidity管理と併せて行います。
7. よくある質問
主剤と硬化剤は厳密に計量すべき?
はい。供給元の質量比、水酸基価、—NCO 含有率から当量計算します。硬化剤の過剰は遊離—NCO を増やし、気泡と感作の原因になります。
白の上塗りが使ううちに黄変するのはなぜ?
多くの場合、芳香族(TDI/MDI)硬化剤が光で黄変しています。HDI/IPDI へ切り替え、GB/T 23997-2009 の耐黄変(クリア ΔE ≤ 3.0)で受け入れ判定します。
Mixing後、どれまで置いてから吹ける?
系とTemperatureによります:溶剤型は数時間、水系 2K PU は約 4~6 h。超過したら廃棄し、シンナーで「戻す」ことはできません。
現場のHumidityで注意点は?
高Humidityは—NCO/水反応を促し CO₂ 微細気泡やSurfaceべたつきを生みます。推奨温Humidity域でApplicationし乾燥・塗り重ね周期を設計します。
環境・有害物質の確認は?
GB 18581-2020 に従い、VOC ≤ 500/550 g/L、遊離 TDI ≤ 0.4/0.7 %、Heavy metals 鉛≤90・カドミウム≤75・クロム≤60・水銀≤60 mg/kg。GB/T 23997-2009 を網羅する型式試験報告書を要求してください。
参考規格・文献
- GB/T 23997-2009「Indoor装飾リノベーション用溶剤型ポリウレタン木部塗料」(2010-02-01 施行)。
- GB 18581-2020「木部塗料中の有害物質限度」。
- GB/T 23987-2009(人工Weather-Resistant/耐黄変試験法)、GB/T 9286(ひっかき法)。
- 水系 2K PU 処方と使用制限時間測定に関する公開文献(2012〜2019 年)。
最終更新:2026-10-16 | Kexin New Materials(広東)有限公司(Kexin New Materials (Guangdong) Co., Ltd.)技術チーム作成。限度値は GB/T 23997-2009・GB 18581-2020 より引用。Mixing比・Application条件は使用製品の技術資料で確認してください。供給条件 EXW/FOB、B2B 向け。